J-deite RIDE IAAPA 2018 イベントレポート

11月に開催されたIAAPA2018に向けて、J-deite RIDE の機体は9月に工場からアメリカのフロリダ州に向けて船便で発送しました。輸送は住友倉庫様にお願いしました。

初の海外輸送にあたり、機体を輸送するための専用パレットを作成しました。スロープをつけたパレットにビークルモードで乗り込み、4つのホイールとタイヤをベルトでパレットに固定して輸送しました。トラックへの上げ下ろしの際には機体自体ではなくパレットをクレーンで吊り上げる・又はフォークリフトで持ち上げる事で、機体への負担を減らすと同時に荷物としての扱いやすさが向上しました。

工場からIAAPA2018のために輸送したのはロボット本体と予備部品や工具類の他に、関係者が「赤門」と呼んでいる専用のクレーンです。工場で棒状に分解して輸送し、現地で再び組み立てました。専用クレーンは組立中には常に使用していましたが、機体が組みあがってからは動作テストの際や機体が動かせない状況になったときしか使われません。幸い、IAAPA2018の期間中は専用クレーンを使わなければいけない事態は一度も起きる事なく無事に終わりました。

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海外輸送に必要なカルネ(物品内容物リスト)には予備部品の段ボール箱1つ1つの内容物と箱の個数を記入し、工具についてはドライバー1本やレンチ1本に至るまで全ての工具リストを作成しました。J-deite RIDEのエネルギー源であるリチウムバッテリーは機体に収めたまま輸送し、カルネにはバッテリーの電圧と容量を記入しました。

■開梱

船に乗せるために木箱に収められていました。海風による機体のフレームや電装系の腐食を防ぐため、防湿シートで密封された状態で輸送されました。現地で開封したところ、錆や腐食は全く見られませんでした。

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機体の重量は約1.7t、専用パレットの重量は約1tのため、機体と専用パレットを合計した重量は約3tになります。現地では大型のフォークリフトで木箱の底板から専用パレットと機体を持ち上げて地面に降ろし、スロープをつけて機体を自走させて地面に降ろしました。

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専用クレーンを現地で再び組立しました。高さ5m程度の上部横梁は高さと重さのために人力だけでは組立できず、高くまで上がるフォークリフトの助けが必要でした。ここはJ-deite RIDEの手で上部横梁を持ち上げ、保持している間に人がボルトナットで固定できれば良かったのですが。

■イベント中の検査、メンテナンス

IAAPA2018は1週間に渡って開催され、乗員2名を乗せて1日6回程度のデモンストレーションを行いました。

機械、配線、電池を含むハードウェアを作成した弊社は毎回のデモンストレーション毎にできる限りの確認を行い、大きな問題は見つからず無事に終えることができました。

搭乗したのは主にLLPメンバーである三精テクノロジーズの社員の方です。

一部例外として初の女性パイロットとして三精テクノロジーズの子会社であるS&Sのウー氏、またJ-deiteとBRAVE ROBOTICSの協力者であるMichael Overstreet氏に搭乗してもらいました。

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Michael Overstreet氏は日本の大阪にある搭乗型ヒューマノイドロボット「はじめロボット43号機」、また韓国の搭乗型ヒューマノイドロボット「Method3」への搭乗経験があり、Michael Overstreet氏が搭乗型ヒューマノイドロボットに乗るのはJ-deite RIDEで3機目となります。

■帰りの輸送について、帰国予定

IAAPA2018終了後、J-deite RIDEの機体と付属品一式は再び日本に戻ります。船便での帰国で到着は2019年の始めを予定しています。

機体が日本に到着したら、船便による長期輸送とIAAPA2018での長時間のデモンストレーションによる影響を詳しく調べ、今後の開発に役立てて行く予定です。

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